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駅前宿舎禪へようこそ
ふくいの伝統的民家
駅前宿舎禪は平成24年ふくいの伝統的民家に認定されました。奥越Ⅱ型の農家です。
切妻屋根の妻入り、格子状の木材が特徴的な白い漆喰壁が外観の大きな特徴です。
豪雪地帯のため、大雪が屋根にたくさん乗っても
耐えられるだけのどっしりとした木材と構造で
建てられています。
永平寺町はもちろん福井県嶺北地域の農村部には
こんなおうちがたくさんあります。

The 田舎の家
このふくいの伝統的民家の外観は
なんだか「田舎」という文字にそっくりです。
「田」=格子状の白壁
「舎」=妻入りの切妻屋根の家
そんなふうに見えませんか?
福井の自然豊かな田舎の風景の中には
里山の裾野に、
どこまでも広がる稲田の中に
必ずこの形の家が見られます。

福井に移住した人はよく、
福井は空気が澄みすぎていて、
目が痛くなると言います。
眩しい日差しから逃れて、
このどっしりした田舎のお家の土間に腰掛け、
ひんやりした風を感じて汗を拭った時、
深い安らぎを覚えます。


ふくいの伝統的民家の内部構造の特徴は
妻入りの玄関を入ると、広い土間に、
“おえ”と呼ばれる板の間、
梁の見える高い天井、
入って左手側に囲炉裏、
そして昔は右手側に
馬小屋があったそうです。
土間やおえ、“つし”という梯子を上った
二階には農業用具や作物が置かれ
手作業も行われていました。


そして正面には
“田の字”と呼ばれる、柱を中心に
四間で構成される座敷があります。
禪はおえが広い分座敷が二間です。
中世には一向一揆といわれる百姓一揆を起こしていた土地柄なので、信仰心が篤く、浄土真宗などの仏教用語の書かれた墨蹟などを座敷に飾ることが今でも好まれます。



駅前宿舎禪の床の間にも、
ティラノサウルスの化石を「白骨の御文章」の
“朝には紅顔ありて夕には白骨となれる身なり”
という栄枯盛衰無常の一文に見立てて
描いてもらった水墨画を飾っています。

ロゴに込めた思い

えちぜん鉄道永平寺口駅は、
曹洞宗大本山永平寺への参拝に向かう
乗り換えの駅として昔から賑わってきました。
徒歩で永平寺へ向かう修行僧の方の姿も
ときどき見えました。
永平寺口は奥越前の入口でもあり、えちぜん鉄道に
ゆらゆら揺られながら、志比堺の峠を越えると
一気に視界に田園風景が広がります。
電車に乗るおばちゃんたちの言葉も福井弁から
ちょっとのんびりした奥越弁に変わっていきます。


電車を降りて、外の空気を吸い込むと、
さあいよいよ永平寺に行くんだぞと心が整う
気持ちになるのではないかと思います。

寺社仏閣の境内にはよく「下馬」と書いた石碑があります。
馬を降りて徒歩で参拝する地点が定められています。
「駅」は昔は馬を乗り継いで休憩する宿場のことだったそうですが、そういう意味では、この永平寺口駅も、永平寺に参拝する途中の「下馬」の場所と言えるのかもしれません。
また永平寺へのご参拝だけでなく、様々な旅先やご所用の途中で深呼吸をして心を整え再出発できる、そんなお宿であれたら素敵だなと願っております。
画像:勝山市白山神社平泉寺参道の下馬碑



